不登校支援をしていてさまざまな場面に出会います。
「不登校支援ってこれから必要なことですよね。応援しています。ところで,やっぱり不登校って親の問題ですよね。うちは大丈夫だったから・・。」こんな言葉が不登校の解決を難しいものにしていると感じます。私が不登校支援をしていると知っていてもこのような言葉が出てくるのですから,きっとまだまだ世の中はこんな考え方なのかなと思ってしまいます。この考え方は実は子どもが不登校になってしまった親自身が感じていることなのです。それで親は苦しみ,その苦しさに耐えられず,とにかく学校へ行ってほしいとあれこれ子どもが嫌がっているにも関わらず接してしまいます。
私は,不登校の居場所をつくることはとても大切で意味のあることですが,それ以上にこの価値観が変わっていくことが大切だと考えています。不登校になっている時間は自分を見つめる大きなチャンスなんです。自分の得意なところ,苦手なところを自分で理解して,社会に自分の意志で出ていくことってとても大きな経験になります。それを一人でするのはとても大変なのでよき支援者が必要なのです。これからパルクとしてできることはこんな価値観を広めていくことかなと思っています。
ある教育委員会で,パルクをその町につくってほしいと議員さんが話したところ,教育部長が「そんなものをつくったら,そこへ通う子は不登校だと周囲に知られてしまう。こんな小さい町では無理です。」と言われたそうです。なんと。こんな考え方もあるのかと開いた口がふさがらないのと,価値観,世論って大事だなとつくづく感じました。トップがこんな考え方では,不登校支援は進まないと感じた一日でした。