不登校と学習

不登校になってまず保護者が心配するのは学習です。学習についていけなくなっていざ学校へ行こうとしたときにまた行けなくなるのではないかという心配です。その気持ちもよくわかりますが,不登校になった段階で子どもの心はかなり疲弊しています。特に真面目で緊張が強い子が不登校になりやすいので保護者が勉強の心配をすると自分まで心配になるんだけど,勉強に対して気力がわかないということが多いです。そのことがかえって不登校からの回復を妨げてしまいます。学習がついていけないから学校へ戻れないとなるとずっと戻れないことにことになります。学習量は明らかに減ってしまって学習意欲もない状態なのですから,現段階での学力は下がるに決まっているのです。今はまず疲弊した心を癒し,エネルギーの充電が優先されます。心が疲弊した状態で学習したことなど何も定着しませんし,何よりも学習自体が嫌いになってしまって,エネルギーが回復しても学習に向かわないことが大きなデメリットとなります。

 元気になってから学習をすすめればいいのです。それまでじっくり待つことが不登校から復帰する近道となります。